といって、おはなしをはじめました。でも、あいてのねこがしゃべらないので、だんだんつまらなくなってきました。
 「あなたも、おしゃべりできるといいのになあ」
とゆうこちゃんがいったときです。めのまえのしろねこが、しゃべりだしたのです。
 「わたしはしゃべれるのよ。なまえはまいというの。なかよくしてね」
 ゆうこちゃんがびっくりしていると、まいがせつめいしてくれました。
 「わたしたちねこは、にんげんのことばがわかるの。それに、はなすことだってできるのよ。でも、ほとんどのにんげんには、そのこえがきこえないらしいの。ねこのあたまのよさに、きづいていないひとには、きっときこえないのね。だから、ふだんはねこのことばしかつかわないの」