マフラーをしたぬいぐるみ
いつも冷静で、滅多に大声を出すことなどないと自負している私。でも、このプレゼントをもらったあの時だけは、さすがに驚きと嬉しさを隠し切れませんでした。
時代は、私がまだ学生だった頃にさかのぼります。その当時、私にはA子という恋人がいたのですが、そのことは身近な友人にさえ気づかれていませんでした。
12月上旬のある日のこと。私は知人のB子と偶然すれ違い、二人で雑談を始めました。話題がなぜか、手編みのプレゼントのことになった時です。B子は私に、マフラーを編んであげましょうかと聞いてきました。
せっかくそう言ってくれているのだし、そんなことをしてもらった経験もなかったので、私はB子の好意に甘えることにしました。
「じゃあ、気が向いたら編んでくれる?」