「こんな未来なら僕は見たくなかったのに」
「おまえが見たいと言ったのじゃろ。・・・まあいい。安心せい。未来は変えれるのじゃから」
「えっ、変えれるの?」
「もし、おまえが今のままの運命に身をまかせていれば、さっき見たとおりの人生を送ることになるじゃろう。じゃが、人生は心がけ次第でいくらでも変えれるものなんじゃ」
「僕はいったいどうすればいいのですか?」
「それは自分で考えることじゃな」
老人はそう言い残すと、いきなり煙のように消えてしまいました。
朝になって目を覚ました亮太は、昨夜見た夢のことをふと思い出し、念のためズボンのポケットをさぐってみました。もちろん、例の鍵はポケットの底に入っていました。